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世相コラム・エッセイ

徒然(つれづれ)なるままに、日暮らし、パソコンに向かいて、心にうつりゆくよしなしごとを、

そこはかとなく書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ。 ≪令和・兼好法師・岩石(がんせき)

 

 世の中は、相変わらず、毎日、毎日、日常生活や政治も経済やスポーツにも、悲惨な

事件、話題が尽きない。

弊書「迷える子羊たちへおくるレジュメ」では、人権を社会問題として、採り上げて、私なりの主張・意

見や感想を、述べてまいりました。平成から令和の時代に変わりましたが、HP世相コラム・エッセイ欄

では、その時々の事件、話題を採り上げて、権力、不正には、()びず、(ひる)まず、兼好法師のように、

飄々(ひょうひょう)として、時には、荒海の“岩石”の如く風波に(さら)されても、ぶれないで、辛辣(しんらつ)に論評して

まいりました。今後もHPを閉じるまで、当欄も閉じることはありません。

 

★ノーベル医学・生理学賞:本庶佑博士が受賞というビッグニュースが駆け巡っている。

 博士の功績は勿論であるが、受賞のインタビューを受けられる表情には、感動する。

常に、視線が宇宙の彼方を見ているようで、深く、清く、遠い…

また、近江商人に『三方よし』の教えがある、利益を社会に還元することをよしとしている。

博士もその方向で対処されているとの報道で、その偉大さに感銘する。

 企業と本庶氏と製薬会社との間で、特許料をめぐって意見の相違があると報道されていま

す。企業は、利潤追求が目的ではあるが、薬価はあまりにも高い。その果実を自社ビル建設

のみに使うのでなく、弱者にも、その恩恵が届くように薬価を低減し、研究費助成など社会

還元することも企業には求められるのではなかろうか? (2018・10・17)

 

★その後、オプジーボ訴訟和解のニュースが飛び込んできた。本庶氏、小野薬品とも満足と

の報道だ。かねて、当欄でも、企業の倫理、社会的責任を追及してきたので、喜ばしい限りで

ある。(2021・11・13)

 

★また、春がやって来た。テレビでは、グルメ旅番組が盛んである。美しい女優さん

が、ピチピチ跳ねる白魚の踊り食いや、まだ目玉が動いている鯛の活け造りを美

味そうに食べるシーンを見た。生命の大切さ、尊厳は微塵も感じられない。今まで

美しいと思っていた女優さんも夜叉の顔に見えてきた。(201936

 

★平成29年12月21日、胃癌で幽門側2/3を切除した。医者に胃癌を宣告された

時は、絶望 で悲嘆に暮れていた。心配した息子が、セカンドオピニオンで有名な

近藤 誠博士著『がもどきで早死にする人、本物がんで長生きする人』という書物を

差し入れてくれた。なんとなく、病院の暇つぶしに読んで行くうちに、がんの養生訓が

書かれており、気持ちが楽になった。

これは面白い。お陰で退院後、稼業の簿記会計塾も始め、趣味のスポーツクラブでの

テニスやエアロビクスなども再開、体力保全に努めている。

先日、術後1年3か月目の診断を受けた。回復異常なしの診断があった。人は気持

の持ち方で病状も変わるということを実感した。相談を受けた癌で困っている友人達に

は、この私の経験や上記の近藤 誠氏の著書を薦めている。(2019・3・8)

 

★児童虐待暴行致死:栗原心愛ちゃん事件や船戸結愛ちゃん事件ほど心に痛い事件はない。

結愛ちゃんは、『お父さん、お母さん許して下さい。もう悪いことはしませんから…』と日記

にのこして逝った。結愛ちゃんの心情を思うとき、全く表現のしようのない怒り、悲しみ、

憎しみを覚える。

徒然草の一節『・・・あやしうこそものぐるほしけれ』の意味を実感としては、理解し

かねていたが、あるいはこのような心境があてはまるのかもしれない。(201939)

 

★明石市長に 泉 房穂氏が再選された。それも、圧倒的多数8万票:2位に54千票の

大差であった。事前のマスコミの報道では、暴言、パワハラの報道ばかりで、とても、この

様な結果になるとは、誰も予想出来なかったであろう。

 何故だろ。それは、有権者が、この事件の裏にある行政、公務員の怠慢に対して、強い

抗議を表明したためだ。とかく、最近の事件の中には、この種の問題が多い。学校での

いじめ把握不全、福祉施設の管理不全、警察での管理怠慢、数えればきりがない。報道も

表面の事象だけに捉われるのでなく、事件の表層現象の裏にあるその事件の本質を報道

してもらいたい。(2019・3・18)

 

★4月1日、街を歩いていたら、元号が決まったぞ…『れいわ』だそうだと通りすがりの

人が、言っているのを聴いた。耳感覚では、いまの日本の世相:あまりに不憫な事件が

多いので、“礼和” かな⁉ と思った。あとで新聞を見て、令和だと知り、万葉集の出典と

解った。そして、マスコミは『令』の意味をいろいろ解釈した。ノーベル賞受賞の山中伸弥

教授は美しい響きがあると説明した。

新しい元号の時代は、親殺し、子殺しのない信義の時代でありたいものだ。

(2019・4・1)

京アニ事件ほど理不尽な事件はない。人間の極悪の極みを見る思いだ。お盆の

季節を向かえて、仏教の世界観:六道輪廻転生説に想を致す時、このような人物は、

如何に対処されるべきだろうか?人間の業:生・死・善・悪とは何か、考えれば考える

ほど“ものぐるほしけれ”である  (2019・8・13)

 

★花造りで気づいたことがある。牡丹、芍薬は、一瞬。菊、シクラメンは、二瞬。

コリウスは、長瞬である。コリウスは、5月から12月でも咲き誇ります。今、わが学院には、

10種類のコリウスが、5月から12月現在まで、生徒や道行く人達を楽しませています。

(2020・12・4)

 

★トランプ政権が退陣に追い込まれた。環境問題など、現代社会抱える問題とは、

ピント外れの政策が、原因ではなかろうか?一方、安倍政権が病気退陣した。桜を見る会

の不正疑惑、選挙違反などで新聞を賑わしている。遥か昔の太閤さんの花見見物に

(あや)かったような企画だと思っていたが、やはり、感覚的に現代社会の価値観とは、

ピント外れの政策だったのではなかろうか?(2020・12・4)

 

★法隆寺の火災(1949・1)、ノートルダム大聖堂の火災(1019 ・1月)、首里城の火災

(2020・10)、その原因は、諸説あるが、共通の説は、電気漏洩説だ。人類の英知の

結晶:それぞれを観光して、素晴らしさに感動したものだ。しかし、それを奪った電気もまた

人類の英知の結果生まれたものだから、皮肉としか言いようがない。(2020・12・19)

 

★令和3年2月3日、東京オリンピック・パラリンピック森喜朗組織委員会長の女性蔑視発言

が、国内外で大問題に発展してきた。本件については、2月6日のHPインデックスの本文で

即刻辞任すべきだと、私は、ネット配信してきた。その後、森会長が、自分に有利なような

後任人事を画策していたとの情報が報道機関にばれて、12日には、会長人事は、白紙に

戻った。全く呆れた人権感覚だ。この不透明ないかさまドタバタ喜悲劇⁉を教訓に、もう一度、

我々日本人、一般庶民もオリンピック憲章を、自分自身の問題として読み直すべきではなか

ろうか!(2021・2・12)

菅総理は、農家出身、集団就職、夜間大学、サラリーマン、それから政治家と、その経歴は

自分の時代の経歴と重なる部分があり、叩き上げのイメージがあり、親近感を感じていた。

しかし、最近の実息の報道や総務省接待などの報道に接すると、その本質は、違ったもの

に見えてきた。 これからは、その実像を注視して行きたいと考えている。(2021・3・13)

 

★またまた発生した幼児虐待致死事件、大阪府摂津市の新村桜利斗(おりと)ちゃんを高温の湯を掛

て致死に至らしたとの報道があった。僅か3歳児に対する極悪非道の行為に,心底から怒りを

感じる。最早、これは、いじめを通り越して、殺人である。犯人及び母親には、二度とこの様な

事件が起こらないようにする為に、両者に対して厳罰を課す以外に方法がない様に思われる。

この意見は、日本人の大方の怒りではなかろうか。(2021・9・26)

 

★上記の新村桜利斗ちゃん事件に関して、大阪地検は、10月13日、松原容疑者を殺人罪で

起訴したとの朝日新聞報道があった。ようやく正義が貫かれた。(2021・10・14)

 

★私は、本論の人権問題の中で、日大の悪質タックル問題を採り上げた。

やはり、悪い奴は、何所までも悪い。今、新聞を賑わしている田中理事長及び配下の

理事たちによる脱税、背任罪での逮捕事件は、起こり得るべくして起こった事件だ。

徹底した事実解明と厳正な処罰を下すべきだと思う。

 また、これも本論の人権問題で採り上げた森友学園問題で自死した赤木氏問題は

妻の雅子氏の請求通り、国が、全額認めて賠償することになった。

 しかし、驚いたことに、この裁判の終結は、認諾によるものであった。それによって、

その責任は認めながらも、裁判の終結で、事件の加害者は、一切、解明されなかった

ことである。人権問題は、この加害者の解明こそが、解決の本質である。

朝日新聞が主張しているように、この本質の解明に真摯に向かうべきである。

今後、残された佐川氏の裁判に注目したい。(2021・12・16)

 

★石原慎太郎氏が2022年2月1日死去した。新聞は(こぞ)って、太陽の季節に始まる

作家活動、国会議員、東京都知事などの輝かしい足跡を報道し、氏の国家観、改憲論

を解説した。しかし、本書で指摘した東京都知事として、財政の透明化,健全化のための

発生主義会計、複式簿記の導入を報じた記事は、ほとんどなかった。氏自身も語って

おられるように、石原都政1,2期の最大の功績であったことを忘れてはならない。

                                          (2022・2・2)

 

★令和4年2月24日 ロシア軍がウクライナに侵攻した。圧倒的な軍事力と、核や化学

生物兵器で脅し、各都市の病人や子供がいる学校や病院なども、各都市を無差別に

ミサイル攻撃して、多数の死傷者だし、国外避難民をだした。人道上許されない悪逆非道

の侵略であり第二次世界大戦以後の最悪の人権侵害戦争である。

しかし、侵攻当初はウクライナは、数日で陥落するだろうという報道が、多かったが、

ウクライナ軍は、予想以上に持ちこたえて、士気が高く善戦しているようである。

なぜだろうか? ゼレンスキー大統領は、SNSを使い、真実の状況を報道し、オンラインで

アメリカ、イギリスなどの国会で演説。日本でも3月23日に国会でオンライン演説された。

国際社会と連帯して支援を求め、共感の輪が広がっている。

大儀のない理不尽なフエイク情報を使い侵略しているロシア軍と、正義と真実を訴えて戦って

いるウクライナ軍の士気意識の違いによるものではなかろうか。

筆者もゼレンスキー大統領の演説を聴きながら、ウクライナの人々の悲惨な映像を見ると心が

痛い。日本も、大幅に避難民を受け入れ、大統領の主張する国連改革にも積極的に取り

組み、国際連帯の具体的方策を示すべきである。専制、人権蹂躙国家のプーチンか、

自国防衛・人権尊重のゼレンスキー大統領か、我々、日本人、一人ひとりも生活目線で自分の

こととして考えて、行動、発言してゆくべきであると思う。 (2022・3・23)

 

★新聞報道 “ビックモータ事件”見るにつけ思うことは、世も末世の感がする。正義、信義の精神を

踏みにじった悪徳商人が平然と闊歩していることである。過って、日本商人が美徳とした“売りよし

買いよし 世間よしの精神は何処へ行ったのだろうか?(2023・7・26)

 

★毎日、テレビをつけると、戦争、侵略、殺人、強盗、セクハラ、パワハラ…とうんざりする情

報ばかりである。そんな汚い世の中で、大谷選手の素晴らしい活躍、活き方ほど、心、揺さ

ぶられるものはない。心の中が、スッカーとする。どこかのテレビでノーベル平和賞に値すると報

道していたが、正に、人間の良心、若者の理想的な生き方である。(2024/10/1)

 

 

 

 

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